『吉野ヶ里さんぽ vol.167』~いきもの情報 昆虫編⑨~
園内でやっと「ゲンゴロウ」を発見しました。
とても嬉しかったのですが、少し…小さい。
私が探していたのは、国内最大サイズのゲンゴロウでございます。
今回、見つけたのは、それより一回り小さい3センチほどのサイズ。名前は「コガタノゲンゴロウ」と言います。少し小さいからこの名前なんでしょうね。
ただ、なぜ「ノ」が付いているのだろうか?「コガタゲンゴロウ」で良いのに…。
どうでも良いことに、少しひっかかるのが私でございます。
コガタノゲンゴロウは、全国的に数を減らし、佐賀県でも絶滅危惧Ⅰ類に指定されています。
珍しいのです。減ってしまった原因は、農薬散布による水質悪化、土手がコンクリート舗装されてしまったことも大きいです。昔は水田や池にたくさん浮かんでいた!と田舎育ちの母が話してくれたことが思い出されます。ゲンゴロウはお尻で呼吸するため、数分おきに水面に浮かび上がってきます。プカプカ浮かんだり、水中をのんびり泳いでいる姿はとても愛らしい。癒されますね。
写真を撮りたくて、そーっと近づいたのですが、水面に影が映りこんだ瞬間、急加速して水草の下に潜り込んでしまいました。ゲンゴロウの天敵は、肉食の水鳥達です。園内で見られるアオサギ、ダイサギ、チュウサギ、コサギたちは食べるでしょうね。水面に映る影に敏感でなければ、生き残ることはできないのです。
もう20年以上前のことですが、ゲンゴロウを採りたくて友人と池巡りをしていました。その時、非常に痛い思いをしました。
さてゲンゴロウは何を食べているかご存じでしょうか?
成虫は小魚やオタマジャクシ、ヤゴなどの水生昆虫をムシャムシャと食べちゃう肉食昆虫です。幼虫も同じものを食べるのですが、食べ方が異なります。鋭い牙で獲物に噛みつくと、その牙先から消化液を注入します。成虫は大あごでバリバリと嚙み砕いて食べるのですが、幼虫は相手を溶かしながら食べていきます。
当時、初めて幼虫を捕まえた私は、嬉しさのあまり手のひらに乗せて眺めていたら、ガブっとやられました。驚くほど痛かった。肉(たんぱく質)が内部から溶かされるわけですから痛いに決まっていますね。捕獲出来たら超ラッキーですが、手のひらに乗せない方が良いと思います(笑)

撮影日/2026.10.5
昆虫界では、ミズスマシと並ぶ最速スイマーと言えるでしょう。水上はミズスマシ、水中はゲンゴロウです。ブラシ状の毛を蓄えた2本の後脚を、オールのように使って大きな推進力を得ています。水中をなめらかに泳ぐ姿は本当に気持ちよさそうです。

撮影日/2026.9.30
数分毎に浮き上がって呼吸をします。太陽光に照らされると、エメラルドグリーンに光り輝きます。水に浮かぶ宝石のようです。