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『吉野ヶ里さんぽ vol.161』~いきもの情報 昆虫編⑥~

個人的に楽しみにしていた昆虫が大豆畑に現れました。
「マメハンミョウ」です。
REDリスト(環境省)には挙がっていませんが、いくつかの都道府県で絶滅危惧種に指定されるほど、各地で激減している昆虫の1種になります。佐賀県では絶滅危惧Ⅱ類に指定されています。減ってしまった理由の一つとして、とにかく農薬に対する耐性が非常に低い生きものです。全国的に健康志向が進み、無農薬または減農薬野菜が人気なのですが、採算性を優先すると農薬を使わず栽培するのは難しいようです。
園内の農作物は、基本的に無農薬で育てています。幼虫のエサとなるバッタ類もたくさん生息していますので、マメハンミョウにとって公園は、貴重な生息場所(楽園)となっているのでしょうね。
また、とても面白い生態を持っていて、メスは土中に産卵し、生まれた幼虫はイナゴをはじめとしたバッタ類の卵を食べて育ちます。地下を移動しながら土中に産み付けられた卵をムシャムシャ食べて大きくなるわけです。ということは、農業害虫であるイナゴを減らしてくれる「益虫」…農家にとってはありがたい昆虫になります。しかし、成虫になると食性が大きく変化し(肉食から草食へ)、ダイズの葉をムシャムシャ食べてしまうので「害虫」へと…。
是非、観察していただきたい昆虫ですが、素手で触れるのはお勧めできません。身の危険を感じると黄色い汁を出します。この液体は「カンタリジンCantharidin」という強い毒でして、皮膚につくと水膨れになるそうです。火傷虫(やけどむし)と呼ばれる所以です。
試しに黄色い汁を指に付けてみました。痛みなどまったく感じることもなく、これが本当に毒なのか?と思いました。その夜、シャワーを浴びていると…なんと汁をつけた指に水膨れができていました。痛みは何も感じないのですが、汁をつけた4本の指のうち3本がしっかりと水膨れになっています。親指の皮は分厚いのか平気でした。火傷虫の実体験ができて、思わずニヤニヤしてしまいました。体験は宝でございます。もちろん、良い子は絶対マネしないでくださいませね(笑)

撮影場所/南のムラ(大豆畑)  撮影日/2026.8.24
オレンジ頭にパリッとストライプのスーツを着ているような非常にオシャレな(美しい)昆虫です。

 

撮影日/2026.8.24
交尾中。雌雄の判別は簡単です。触角の形状が異なります。そしてメス(右側)のお腹はでっぷりと大きい。