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第一章 弥生時代の年代

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2.弥生集落の特徴

中核的大規模環壕集落

多くは、環壕で囲まれた幾つかのエリアを囲む大環壕ともいうべき環壕を有しています。環壕で囲まれた各エリアは居住域や倉庫群、青銅器等の工房などそれぞれ機能を備え、溝または柵で区画したなかに祭祀的性格を備えていたと考えられる大型建物を配する特別区画を持ちます。一般的環壕集落より格段に規模が大きく、様々な施設・機能(居住域、倉庫群、工房、祭祀施設)を集約的に備えている点が特徴です。おそらく、こうした集落は単なる母ムラという役割を越えて、その地域(クニ)の中心的集落として機能していたと考えられます。

こうした中核的大規模集落が存在する地方は、現在までのところ北部九州地方と近畿地方に限られています。北部九州地方では吉野ヶ里遺跡、長崎県壱岐の原の辻遺跡、近畿地方では大阪府の池上曽根遺跡、奈良県の唐古・鍵遺跡などがこうした中核的大規模環壕集落であったと考えられます。
ただし、近畿地方の集落は吉野ヶ里遺跡など北部九州地方の集落に比べて、集落内の機能分化が明確ではありません。
吉野ヶ里遺跡は中核的大規模環壕集落のモデルケースとも言える遺跡であり、クニの中心的集落のすがたを具体的に示してくれる貴重な遺跡です。

写真:佐賀県吉野ヶ里遺跡南内郭

佐賀県吉野ヶ里遺跡南内郭

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